2008年9月28日日曜日

「老コンサルの残日録」http://ameblo.jp/tkjsk0231hzannitiroku/より

小泉さん・政界引退


梟雄(キョウユウ)=残忍で強い人(三省堂国語辞典)=小泉さんが今期限りで議員バッジを外すそうです、後継者は次 男さんだとか。当選すれば4代目世襲議員、まさに≪家業としての議員業≫そのままです。選挙区を世襲するには絶妙なタイミング、やはり彼は(ズル)賢いで すね。次男さんが当選すると、曾祖父:逓信大臣(テイシンダイジン=前の郵政大臣)、祖父:防衛庁長官、父:総理大臣、なんとまあ!小泉さん、バッジは外 しても政治活動は続けるそうです。政局に波乱を呼ぶ男?


『自民党をぶっ壊す』と絶叫しました。が、国民、特に高齢者に不満と不安と政治不信をもたらし、米国的資本主義の悪い面を国中にバラマキ、未だにマトモな政治家が見直しを叫んでいる郵政民営化を強行し…壊れたのは日本という国で、自民党は政権の不安定と国民の信用失墜の中でも、相変わらず仲間大臣・派閥均衡大臣・論功行賞大臣…の内閣、弱者切捨て政治、官僚お任せ政治、国民不在政治…何も変わっていません。


小泉政治の見直し機運が高まったからか、自分の発言力に陰がさしてきたことを感じたのか、解りませんが、前から何度も書いてきたように、彼は、国民に対しての誠意がマッタク感じられない冷たい政治家、無責任な政治家でした。彼の為に多くの人達が人生を狂わされました。


≪小泉チルドレン≫と言われる人達83人、ヒョンナ事から国会議員になり、バッジの美味しさを知り、次も、と小泉さ んを信じていたんでしょうが肩透かしに遭いました。たとえ1期でも、思いがけない人生を送れれば上出来でしょうに、また次も、とおねだりする、小泉さんの 人間性を見抜けないで使い捨てされたピエロ達。あはれ。


小泉郵政選挙に反対して自民党から除名(離党ではありません除名です)された人達、野田さんのように、刺客を返り討 ちにして議席を守ったものの、<これからは自民党に従います>の念書を入れて自民党に戻り麻生内閣の大臣になった人。刺客を返り討ちにしながら無所属にと どまる平沼さん、刺客に刺されて議席を失った人…さまざまです。自分に逆らった人を除名し刺客を差し向ける、普通では考えられない≪残忍で強い人≫が小泉 さんでした。


今日は、尾道市因島の青影城、因島村上氏260年の本城、を散歩してから帰京しました。羽田からのタクシー運転手さんとのハナシ『民主党に一回やらせてみましょうヨ、ダメなら代えればいい』、『小泉さんの選挙区に刺客を立てたら面白いんですけどね』。


朝日新聞社説


身体を縛る―原則禁止を広げるには

 本人の同意なしに患者を縛るのは、病院といえどもやはり違法――。名古屋高裁が今月5日、判決を出した。

 愛知県一宮市の病院に入院していた女性患者が、必要もないのに体を拘束されたとして、病院を相手取って損害賠償を求めた控訴審判決は明快だった。高裁は病院に70万円の支払いを命じ、原告側が逆転で勝訴した。

 判決によると、事件が起きたのは03年11月の夜のことだ。圧迫骨折で入院した当時80歳の患者が、看護師にひもの付いたミトン(手袋)で左右の手をそ れぞれ覆われ、ひもでベッドのさくに固定された。腰が痛くて上を向いて寝られない患者はミトンをはずそうともがき、手と唇に軽いけがをした。

 患者は看護師を呼ぶナースコールを何度も押して、汚れていないおむつの交換を要求したり、車いすで看護師詰め所に来たりした。患者の意識が混濁し、転ぶおそれがあるので拘束が必要だったというのが病院側の言い分だ。一審判決は病院側の主張を認めて原告の請求を退けた。

 たしかに、病院は介護施設とちがって命にかかわるような患者も少なくない。人工呼吸器や点滴を患者がはずしてしまうようなことは防がなくてはならない。入居者を拘束することが旧厚生省令で原則として禁止されている介護施設と同列には扱えないだろう。

 しかし、拘束が必要かどうかは介護の世界で使われている三つの条件に照らして判断すべきだ、と高裁は指摘した。(1)患者に切迫した危険が迫っている(2)ほかに手だてがない(3)長くは続けず一時的。この三つである。

 この判断はバランスがとれており、病院も受け入れられるのではないか。

 訴えを起こした患者はこれらの条件に当てはまらなかった。自分でトイレに行ける患者には、おむつではなくトイレに付き添い、看護師が寄り添って不満や不安に耳を傾ければ患者も落ち着けたのではないか。

 介護施設では縛らない介護が少しずつ進んでいる。病院でも安易な拘束がまかり通っていないか、見直してほしい。病に苦しんでいる人がさらに苦しい目にあうことがないよう最大限の配慮をしてもらいたい。

 「老人に自由と誇りと安らぎを」と福岡県の10病院が抑制廃止福岡宣言をしたのは10年前だ。中心になった有吉病院では、おむつをやめて患者をト イレに誘導し、鼻からの栄養補給をやめて口から食べてもらう努力をした。生活の質が上がると、患者の「問題行動」が減り、縛る必要がなくなった。

 人手がかかるこの試みは、残念ながら広がらない。医療費の抑制が続くなかで病院の持ち出しが増えるからだ。必要な人手が確保できなければ患者は守れない。高裁判決が突きつけたのは、日本の貧しい医療の現実だ。

http://pub।ne.jp/shimura/?cat_id=84552&page=2志村建世氏のブログより




2008.8.27

高知白バイ事件の暗雲

先日の「司法の独立はどこへ」の記事に関連して、高知県に「白バイ事故冤罪事件」なるものがあることを知りました。ネット検索の「高知県 白バイ事 故」で関連記事はすぐに発見できると思いますが、全国的な話題にならないうちに、権力犯罪型の怪事件があったようです。最高裁の控訴棄却により、司法手続 きは終ってしまっているのですが、見過ごすことはできません。
 事件の概要は、中学生と教師を乗せたスクールバスに白バイが衝突して警官が殉職し、バスの運転者は道交法違反で免許取消し、禁固1年4個月の実刑判決を 受けた、というものです。ところが乗っていた生徒たちや教師、バスの後方で別な車を運転していた校長、事件の直前に白バイに追い越された車の運転者など、 民間人の目撃者の証言は一致して「交差点で止まっていたバスに白バイが高速で衝突した」ことを示唆しているのに、警察の調書は、たまたま反対車線を通過した別な白バイ警官の証言などを根拠に、バスは無理に飛び出して急ブレーキをかけたというシナリオで書かれ、不自然な「ブレーキ痕の証拠写真」なるものが、後から出されたというのです。
 さらに、事故責任の割合について、警察からバス運転者に「バス側100%にしたい」との打診があり、運転者は殉職警官の処遇に協力するつもりの善意で同 意したという、気になる経緯もあったということです。裁判は運転者が予想もしなかったシナリオで進められ、途中から協力することになった弁護側の証拠・証 人は、ほとんど採用されずに上記の判決が出されました。問題なのは、控訴した高裁が事実調べを不要として一切行わずに1日で控訴棄却の判決を出し、最高裁 もまた、それを踏襲したことです。多数の証言者は、証言台に立つ機会を与えられないまま終りました。
 私は裁判の中身に深くかかわる立場ではありませんが、警察の捜査は、なるべく多くの目撃者からの情報を聞き込んで、真実に迫るのが基本の筈です。警察官 の死亡事故であっても、公正に捜査しなければならないのは当然です。裁判所もまた、積み残された多数の証言があることを知りながら門前払いを繰り返すので は、法の番人としての役割の放棄です。法と治安に対する国民の信頼を失えば、官の権威を守るどころか、その正反対の結果を招くでしょう。



2008.8.20

産科医無罪判決に思う

福島地裁は、大野病院事件で逮捕・起訴された産科医に対して、無罪を言い渡しました。あれで有罪になるのなら産科をやめると宣言していた医師も少な くありませんでしたが、最悪の混乱は避けられたようです。昨夜は、この件で娘を亡くした父親が、テレビのインタビューを受けていました。「どうして娘が死 ななければならなかったのか、今でも納得できない。このようなことが二度と起こらないようにして欲しい」と語っていました。
 遺族の感情というのは、そのようなものだろうと思います。しかしすべての産婦が今後は理想的な環境で最高水準の医療を受けられるようになるというのは、 無理なことです。予定外の早産になることもあるでしょうし、日本のどこにいても、24時間いつでも、名医のいる施設に運ばれるとは限りません。次善三善の 策に頼らなければならない場合もあることでしょう。危ないことは引き受けないと断られたら、悲惨な事例は逆に増えてしまうことになります。
 人は不死身ではないし、医師は神様ではありません。人間にできることは、知恵を尽くして少しでも安全な医療になるように努力することだけです。今回の遺 族も、医師を告発したのではありませんでした。ただ「本当のことを知りたい」と言いつづけただけです。一年以上もたってから医師の逮捕・起訴に踏み込んだ 警察・検察の行動は、乱暴ではなかったかと私は思います。調査と対策は、裁判所よりも、医療の場で行われるべきでした。
 今日のニュースですから、まだ新聞記事にもなっていませんが、検察側は控訴しないで、この判決を確定してほしいと思います。それは医療事故の解明を不問 にするというのではなく、悔いを残すことの少ない医療のためには、被告としての弁明ではなくて、医師の積極的な協力や提案が絶対に必要だと思うからです

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