2008年9月30日火曜日

「老コンサルの残日録」http://ameblo.jp/tkjsk0231hzannitiroku/より

麻生総理大臣の所信表明演説


今日、日本国第92代内閣総理大臣・麻生太郎氏の所信表明演説が行われました。キャッチコピーは≪明るく強い国≫で す。小泉さんの≪改革なくして成長なし≫、安倍さんの≪美しい日本≫、福田さんの≪消費者目線の政治≫、そして今日の麻生さん、です。これらの言葉を総括 すると≪素晴らしい日本づくり≫のひと言になると思います。


私の場合、新規に伺うようになった会社でやることの第1は、自分なりにイメージしている素晴らしい会とその会社のチ ガイを、経営の各面について総合的に、更に個別的に明らかにし、その中でギャップを埋める優先順序をつけ改善提案することでした。素晴らしい経営者とこの 会社の経営者のチガイは?素晴らしい組織体制とこの会社のそれのチガイは?素晴らしい営業体制とこの会社のそれのチガイは?…総ての面について、です。順 次、提案は実務面に向かいます。                       


もちろん、素晴らしい会社のイメージは、時代や社会の流れ、経済環境の変化によって変わります。全部いっぺんに、と いう訳には行きません、総合的に優先順序を決めることが大事なんです、例えば、財務力が弱い会社に売上を伸ばす提案は会社を危機に陥れますから。また、1 つを解決すると他の問題も消えてしまう、ということも有るんです。国の経営も、基本は同じじゃあないんでしょうか。


歴代の自民党内閣は、素晴らしい日本とはどんな日本なのか、現状はどうなのか、素晴らしい日本に近づくためには、何 処から手を染めどのように解決するのか、官と民の役割分担はどうするか、その次は…が無かった様に思います。常に、政権維持と米国に嫌われない事が目的 で、国民には表向き美味しそうな政策を取り続けてきたように思うのです。だから、政策はいつも国民にとって美味しそうに見えるところをつまむだけ。その長 年の結果が今の日本だと思います。


ところが麻生さんの演説は、そんなどころではありませんでした。日本・日本人が持つ潜在能力を高く評価するのは良い として、そういう人的資源を持ちながら今の様な日本にした長期自民党政治の反省的な発言は無く、まるで野党党首が与党内閣に対して質問する姿そのもので、 違和感を感じたのは私だけではないでしょう。


戦機熟す、水を背に与党陣を組み(背水の陣)、自らを奮い立たせるような非常に挑戦的な、逆に言うと、かなりセッパツマってる様子が見える、そんな感じのカナリ異質な所信表明演説でした。


一家(イッカ)の大黒柱って今あるんだろうか


戦後の短命大臣、中山さんの5日間が遠藤さんの8日間を抜いて新記録かと思いましたが、モッと凄い記録がありまし た。88年にリクルート問題で辞任した竹下内閣・長谷川法相の大臣在籍記録は4日間でした。金メダル:長谷川さん、銀メダル:中山さん、銅メダル:遠藤さ ん。ただし、黒で枠取りしたメダルです。


イチロー、今期の最終戦で4安打なら日本人安打数の記録・張本の3,085本に並んだんですが2本でした。今期は 213本でシーズンを終えました、ご苦労さま、感動をありがとう。来シーズン、早々に張本の記録を抜き去ります、彼のことだから『米国でプレーしてる以 上、米国選手の記録を塗り替えたい』と言うでしょうね、ピートローズ、タイカップへの挑戦が始まります。8年間・200安打・100得点はルーゲーリック とタイです。


今日、日経新聞・朝の連載小説≪望郷の道≫(北方兼三)が終わりました。明治になって間もない頃、筑豊で石炭運搬 船・女郎屋・賭場(トバ=半公認の博打(バクチ)場)を経営する家の次男が、元下級武士で肥前佐賀の山間部で賭場を開いていた人が亡くなり、その一人娘で 独身の女親分に婿入り、賭場業を改革しつつも刃傷(ニンジョウ)事件の末に九州所払い(トコロバライ=追放)になります。


日本が日清戦争で得た台湾に渡り、小さな事業(キャラメル屋)を起こします、やがて妻(女親分)は稼業を若衆頭に任 せ子供を連れて台湾に渡ります。九州に帰りたい、佐賀に帰りたい、二人は言葉をひと言も口にすることなく胸に納めてヒタスラ働きます。主人公の、膂力 (リョリョク=腕力)・胆力・知力・行動力・責任感…どんな苦境に陥っても筋を曲げない精神力、ひたすら夫を信じてついていく妻、嘗ての日本の家庭、夫は 一家の大黒柱・ソレを内助する妻…。


日本は日露戦争にも勝利し、台湾には日本の統治が染み込んでいく時代です。やがて台湾全島に商いを広げ、大阪進出を 計画、元の稼業に戻らないという条件で所払いが解けます。今日の最終回は、主人公とその妻が佐賀の駅前で新商品のドロップを立ち売りするところで終わりま した。かなり個性の強い妻が『おいしいをドロップどうですか』、笑みを浮かべながら涙を流しながら叫んでいます。20年間くらい福岡・佐賀・長崎で仕事を しました、そのころ耳にした≪ばってん≫語、いいですねえ。


日本の家長制度=大黒柱制度を無くしたのは日教組だろうか、たぶんソウかも。

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